港湾技研資料

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東京湾の津波計算

港湾技研資料 NO.0454 1983.06

執筆者高山知司,永井紀彦,平石哲也
所属海洋水理部 (波浪研究室)

要旨

 本研究は、1923年の関東大震災時と同規模の地震が発
生したときの、東京湾沿岸部での津波を数値計算で調べたも
のである。                      
 数値計算法としては、相田が開発した手法を用いた。東京
湾では水深20m以下の浅水域が広く、海底摩擦による津波
のエネルギー損失が大きいと考えられるので、本研究では、
底面摩擦項をマニングの粗度係数を用いた形で導入した。ま
た、防波堤開口部において、港口部損失を考慮した。   
 数値計算の結果、津波による最大水位上昇量は、三崎で局
部に4.5mと大きかったが、東京湾内では沿岸部を除いて
0.5m以下であった。東京港内の最大水位は1.24mと
大きく、これは、東京港西側水域で津波との共振現象が生じ
たためと思われる。構内の最大流速は,品川沖の海峡部と港
口の防波堤開口部で1.0m/s程度になった。     


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