港湾技研報告

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乾燥砂層の振動性状

港湾技研報告 VOL.006 NO.05 1967.04

執筆者荒井秀夫,梅原靖文
所属構造部 (振動研究室)

要旨

 新設された動電駆動方式の振動台を用いて乾燥砂層の振動
性状を調べた。砂層の形状が水平および堤状の2種類につい
て厚さと密度を変えたものについて、層内の加速度応答とそ
の分布を測定した。実験に使用した砂は小名浜砂と呼ばれる
微粒砂である。                    
 砂層は振動時に複雑な挙動を示すが、砂層は剪断振動をな
すと仮定して実験結果を整理した。整理の結果得られた主な
結論は次のようである。                  
 (1) 砂層は極めて小さい変形(約1×10−1以内の
    ひずみ)に対しては弾性的な挙動を示し、本実験程
    度の密度の砂層では横波の速度は100〜170m
    /secである。               
 (2) 砂層の変形が大きくなると、見掛上横波の速度は
    かなり減少し、減衰常数は増大する。このことから
    一周期間の砂層の応力−ひずみ関係を推定した。 
 (3) 砂層中央部における加速度応答特性は水平砂層と
    堤状砂層とでは大きな差は見られないが、振動モー
    ド拘束の影響が現れている。             
 (4) 側壁の影響は共振点付近に著しく現れ、壁の近く


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