港湾技研報告

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飽和砂層の振動性状

港湾技研報告 VOL.008 NO.01 1969.03

執筆者荒井秀夫,梅原靖文
所属構造部 (振動研究室)

要旨

 港湾構造物模型振動実験に必要な砂層の振動性状を求める
ため、先に報告した乾燥砂層に続いて飽和砂層について、動
電駆動方式の振動台を用いて、その振動特性を調べた。実験
から得られた砂層の加速度応答特性を剛性率の一様なセン断
振動と仮定して整理し、剛性率、減衰常数などを求め、それ
らの変形の増大に伴う変化を求めた。変形の小さい領域にお
ける飽和砂層の振動性状は、水と砂粒子が一体となって運動
すると仮定し、有効圧に対応する剛性率を用いれば乾燥砂層
のそれとほぼ同様であることが示された。変形の大きい領域
では、間ゲキ水の影響によって急激な剛性の低下が起こる。
また、実験から求められた有効圧と剛性率の関係を剛性率が
深さに比例して増加するセン断振動理論と比較して剛性変化
率を推定し、実験砂層の横波の速度は従来種々の方法で求め
られてきた値とほぼ同程度であることを示した。     


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