港湾技研報告

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スパッドを有する作業船の船体に作用する波力について(第1報)

港湾技研報告 VOL.008 NO.02 1969.06

執筆者小岩苔生,大平勝,平山勇,白鳥保夫
所属機材部 (特殊作業船開発室)

要旨

 スパッドを有する作業船(箱型のプラットホーム船)の船
体が未だ水切りしないで海中で作業を遂行している時の船体
に作用する波力を模型実験により明らかにし、さらに船首と
船尾の水位差によって船体に水平力(静水圧)が作用するも
のと仮定して、この水平力を計算によって求め実測波力との
比較を行なった。最大波力/最大静水圧の値を波力係数とし
て、これをCw=1.0〜1.3という値を得た。この波力
係数は波高に関係なくほぼ一定の値をもち、したがって最大
波力は最大静水圧(これをPmax=w0・B・d・Hと表
わす。ここでω0:海水の単位体積重量、B:船の幅、d:
船の喫水、H:波高)のほぼ1.0〜1.3倍程度になるも
のと考えられる。                   
 また実験は船体がスパッドに固定された場合と船体が固定
されずにピッチング、ヒービングを行う場合のおのおのの波
力を測定したが、両者の場合の波力の差位はほとんど認めら
れなかった。                     


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