港湾技研報告

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水噴流による水中の岩盤の理論的破砕過程について−モルタル試料による実験結果−

港湾技研報告 VOL.008 NO.02 1969.06

執筆者藤井喜一郎,守口照明
所属機材部 (作業船研究室)

要旨

 近年港湾工事において岩盤の浚渫作業の能率向上は一つの
重要な課題となっている。本報告ではその種々ある作業方法
の一つとして高圧の水噴流(圧力40?/?〜50?/?)
による岩石破砕についての研究を理論的に考察し、実験結果
と比較したものである。しかし、水噴流により水中の岩盤を
破砕する過程は、かなり複雑で、それらのすべてを理論的に
解析することは、ほとんど不可能である。ここでは単に、噴
流の圧力と、それに対応して破砕される岩盤の圧縮強度との
関係についての考察を試みるにとどめた。その解析方法とし
ては、噴流が岩盤に衝突した際の打撃が岩盤内部に生じさせ
る応力をBoussinesqの定理を利用して算出し、そ
れらの応力により、モールの破砕説に従って破砕すると仮定
した場合、ノズル中心軸の流圧P(?/?)塗、破砕され得
る岩石(実験では模擬岩盤としてモルタルを使用した)の圧
縮強度σc(?/?2)の関係について解析した。    
 その結果、ポアソン比が0.15〜0.25付近の値を持
つ岩石についてほぼσc≒2pの関係があることがあり、こ
れはモルタル試料による実験結果とも、ほぼ一致した。  


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