港湾技研報告

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圧密および膨張による飽和粘土のせん断強度の変化

港湾技研報告 VOL.008 NO.04 1969.12

執筆者中瀬明男,小林正樹,勝野克
所属土質部 土性研究室

要旨

 海底より採取した飽和粘土試料に対して圧密非排水および
膨張非排水三軸圧縮試験を行なった。その結果、膨張による
非排水せん断強度cuの減少割合は過圧密比のみの関数と考
えられること、および過圧密状態の範囲内では圧密と膨張に
よるcuの変化は圧力の変化に対して可逆的でかつ直線的で
あることがわかった。                 
 一連の圧密膨張試験の結果、膨張指数と圧縮指数の比と過
圧密比の関係は土に固有のものであることが認められた。こ
こに膨張指数とは、膨張曲線上の一点とそれに対応する圧密
曲線上の点を結ぶ直線の傾度である。          
 自然地盤において荷重除去を行なった一つの実例によれば
、一軸圧縮強度quの比較によるcuの平均的減少割合は本
実験による推定値に近い。               


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