港湾技研報告

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港湾埋没に関する移動床模型の再現性−鹿島港模型実験の場合−

港湾技研報告 VOL.009 NO.01 1970.03

執筆者佐藤昭二,田中則男,入江功,平原淳次
所属水工部 (漂砂研究室)

要旨

 鹿島港の外泊地航路開さく時の港内漂砂の状況を推定する
ことを主な目的として、昭和40年6月から43年8月まで
の現地の工事進捗の幾つかの段階を対象とした移動床実験を
42年1月から7月にかけて行った。その後、現地で予定通
り昭和43年6月から外泊地航路開さくが開始された。そこ
で、実験結果の再現性を現地深浅図のその他の資料にもとづ
き検討した。まず、移動床模型における時間縮尺、模型縮尺
、模型底質などについて一般的な考察を行ない、鹿島港の漂
砂特性の概要を述べた後、実験結果の再現性の検討を行った
。港内埋没土量についての再現性は悪かったが、地形変化の
傾向の再現性は大筋においてよかった。なお、実験は模型縮
尺が水平1/200、鉛直1/40で細砂を用いて行ったが
、再現性をさらに高めるには、縮尺、底質、実験波の選定に
工夫を要するが、港内地形変形の傾向は、波高や流れの分布
とよい対応をなしていることも明らかにした。      


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