港湾技研報告

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偏心傾斜荷重を受ける粘性土地盤上の基礎の支持力

港湾技研報告 VOL.009 NO.02 1970.06

執筆者中瀬明男,小林正樹
所属土質部 土性研究室

要旨

 粘性土地盤表面の基礎が偏心傾斜荷重を受ける場合の支持
力について、円筒すべり面および地表面に沿う水平すべりを
仮定して解析を行なった。粘性土の強度定数としては粘着力
のみを考慮するが、この粘着力が深さに対して直線的に増大
するものと仮定している。               
 求められた支持力係数は、地盤の強度分布および荷重の偏
心度と傾斜度によって決まる2つの係数を用いて、基礎の形
状比に関する一次式で表わされた。ただし、荷重傾斜度が大
きくなると、支持力係数は平面すべりの条件で決まる値とな
り、基礎の形状比と無関係になる。           
 在来の同種の解においては一定の粘着力を仮定しているが
、実用的な強度補正を適用した在来の解との比較の結果、偏
心傾斜荷重の対する本解析による支持力係数の値は、実用上
妥当なものと思われる。                


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