港湾技研報告

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波浪の統計的性質に関する数値実験(欧文)

港湾技研報告 VOL.009 NO.03 1970.09

執筆者合田良実
所属水工部 波浪研究室

要旨

 波浪のスペクトル特性から、波高や周期の分布などの統計
的性質を求め得るようにするため、24種類のスペクトル形
状について電子計算機による波形のシミュレーションを各5
〜10回行ない、波形の極大値、極大−極小波高、ゼロアッ
プクロス波高、波高と周期の相関係数、波高の連の長さ、な
どを解析した。                    
 この数値実験の結果から、1)ゼロアップクロス法で定義
した波高の分布は、スペクトルの形状に関係なくほぼレーリ
ー分布で表わされる、2)波高と周期の相関係数はスペクト
ル幅の値にほぼ正比例する、3)ゼロアップクロス法による
波高の連の長さはスペクトルの尖鋭度に密接に関係する、4
)うねりと風波が共存する場合の波高はエネルギーの重ね合
わせ方式で求め得る、ことなどが明らかになった。また、不
規則波造装置で現地波を再現するためには、入力として50
以上の成分が必要と推定される。            


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