港湾技研報告

一覧へ戻る

新しい方法による波動の数値計算−防波堤周辺の波高分布への適用−

港湾技研報告 VOL.010 NO.02 1971.06

執筆者伊藤喜行,谷本勝利
所属水工部 (防波堤研究室)

要旨

 任意形状の水域における波動問題の解法として、「数値波
動解析法」を新たに提唱し防波堤周辺の波高分布への応用例
を示した。この方法は、水位と表面粒子速度のみを未知関数
とした「表面基礎方程式」を、与えられた境界条件のもとに
初期状態から出発して差分法によって解くものである。  
 まず、半無限堤、島堤などの回折波に関する解析解と比較
して本方法の実用性を確認したのち、ハネを有する防波堤な
ど、二、三の場合について計算結果を掲げた。また、任意反
射率の場合についても、「造波板方式」と称する計算手法を
編み出し、完全消波堤周辺の波高分布を求めた。     
 この数値波動解析法は、入射波の不規則性をも考慮した任
意水深の水域における波動の諸問題へ拡張できるものと考え
られる。                       


一覧へ戻る

お問い合わせはkikaku@ysk.nilim.go.jpまでお願いします。

(C)Copyright 1996-2007 Nationnal Institute for Land and Infastructure Management(NILIM)
No reproduction or republication without permission.