港湾技研報告

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粘土の非排水せん断強度と変形係数

港湾技研報告 VOL.011 NO.02 1972.06

執筆者中瀬明男,小林正樹,兼近明男
所属土質部 土性研究室

要旨

 粘土試料の乱れによる非排水せん断強度cuの減少と変形
係数E50の関係を三軸試験によって調べた。この乱れはせ
ん断ひずみの累積によるものと考え、繰り返し圧縮および圧
縮と伸張の繰り返しを行なった。その結果、乱れによるE5
0の減少はcuの減少に比してはるかに大きいこと、乱され
た材料ではE50/cu<180となることがわかった。伸
張試験による乱れは圧縮によるものより大きい。またK0圧
密による理想的試料のE50とE50/cuは、等方圧密に
よるものより大きい。                 
 ひずみエネルギーとして過去に受けたせん断の応力ひずみ
曲線の面積の総和Wを考え、これと理想的試料の強度cu0
の比を指数とすると、乱された試料の強度減少割合cu/C
uoは、圧密およびせん断時の応力条件に無関係に規定され
る。                         


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