港湾技研報告

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懸濁粒子の沈降挙動と超音波の反射吸収特性

港湾技研報告 VOL.011 NO.02 1972.06

執筆者木原純孝
所属機材部 (流体輸送研究室)

要旨

 懸濁液層の垂直濃度分布を超音波を用いて観測する装置を
開発するためには、超音波周波数と懸濁粒子の粒径や懸濁液
比重との関連性、水中の懸濁微粒子の沈降挙動と超音波の反
射吸収特性について究明し、かつ懸濁液層探知に適した周波
数の選定をしなければならない。このような事から、7周波
方式の超音波探査機を、懸濁液としてフライアッシュ懸濁液
を用いて室内実験を行なった。             
 実験結果および解析から、清水とフライアッシュの懸濁液
の容積混合率が0.1〜0.01%の範囲で、懸濁液の吸収
係数α(dB/m)は超音波周波数fの0.5乗に比例する
ことがわかった。また容積混合率が0.2%以上で比較的粒
子径の大きな懸濁液の場合には、fが500〜100kHz
以上でほぼf4に比例することがわかった。       
 なお懸濁液層の探知記録から、比較的高い周波数を用いた
方が探知しやすいこともわかった。           


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