港湾技研報告

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大型荷役機械を上載する桟橋の振動性状

港湾技研報告 VOL.012 NO.02 1973.06

執筆者稲富隆昌,林聰,山下生比古
所属構造部 (耐震構造研究室)

要旨

 最近、日本各地に建設されてきたコンテナ専用埠頭桟橋は
上載荷重として大型荷役機械であるコンテナクレーンを使用
しているため地震時にどのような振動性状を示すか解明する
必要がある。そのため、建設途中の実物桟橋に対して一連の
実験を行ないこの種の耐震性に関する幾つかの基礎資料を得
た。桟橋の上部工の加速度が30gal程度では桟橋の振動
に対してコンテナクレーンの影響はほとんど無く、また桟橋
は一体となって振動することが判った。この実験結果をもと
に仮定された桟橋・コンテナクレーン振動模型によって地震
応答計算を行なった結果、桟橋の上部工を連結しコンテナク
レーンの荷重を桟橋全体に分散し杭径の減少をおこなうと従
来の1ブロック単体における桟橋よりその地震応答は小さく
なりより経済的にかつ耐震的になることがわかった。しかし
、コンテナクレーンの応答は桟橋と逆の傾向になり十分な配
慮は必要であることがわかった。            


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