港湾技研報告

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衝撃砕波圧を受ける混成防波堤の挙動に関する考察

港湾技研報告 VOL.012 NO.03 1973.09

執筆者合田良実
所属海洋水理部 (波浪研究室)

要旨

 混成防波堤は、マウンドおよび地盤の動的応答のため、強
大な衝撃砕波圧を受けても滑動しないことが考えられる。マ
ウンドおよび地盤のばねとしては水平ばねと回転ばねの二つ
があり、地盤係数としては現地防波堤に対して100〜20
0t/立方米と推定される。              
 振動系のモデルとしては、直立部の質量に等しい仮想質量
をばね部に与えた連成ばね系が適当であり、その妥当性は砕
石マウンド上の模型壁体に重錘を衝突させる衝撃試験によっ
て確かめられた。                   
 衝撃砕波圧の力積を砕波の前進運動量から算出し、その時
間変化を三角型パルスとし、これに引き続いて腰掛部波圧が
作用する場合について直立部の運動を計算した結果、底面せ
ん断力の上限値がFmax=4woHb2と定められた。平
均波圧強度に換算して、最大の場合でもp=(2〜3)wo
Hbであり、設計砕波圧としてはさらに小さな値で十分と考
えられる。                      


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