港湾技研報告

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波と流れによる砂移動に関する実験

港湾技研報告 VOL.012 NO.04 1973.12

執筆者田中則男,小笹博昭,小笠原昭
所属水工部 (漂砂研究室)

要旨

 波と流れが共存する場合に、漂砂に関する諸特性量(浮遊
砂重量濃度分布、掃流漂砂量、リップル形状)が波だけの場
合とどのように異なるかという点は、港湾・航路の埋没、河
口閉塞等の問題を取り扱う際に是非検討しておかねばならな
い事項である。それにもかかわらず、波と流れが共存する場
合の漂砂に関する実験例は少なく、それらについても無次元
表示された形に整理されていないために現象の統一的な解釈
が不可能であったり、流れを加えた際における砂移動状態に
ついての物理的な考察が不足していたりするように思われる
。                          
 著者等はまず波だけの場合の砂移動を無次元表示した形で
示し、続いて波に加えた流れの断面平均流速に関する無次元
量の変化に伴って砂移動の無次元量が変化する様子を検討し
た。その結果著者等が解析したデータの範囲内では、流れだ
けによって砂が移動する限界流速を境として漂砂に関する諸
特性量の還移がおこることがわかった。         


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