港湾技研報告

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楕円柱体近似による固定船体に働く波力の理論および実験

港湾技研報告 VOL.012 NO.04 1973.12

執筆者合田良実,高山知司,笹田正
所属海洋水理部 (波浪研究室)

要旨

 船や浮遊式海洋構造物を係留したときに作用する波力の基
礎研究として、楕円柱体がある吃水を有して水面に固定され
ているときに働く波力の理論を導き、実験的に検討した。 
 理論解は楕円柱体の側面および底面の境界条件を満足し、
円柱体を含めて任意の形状の楕円柱体に働く波力を計算する
ことができる。境界条件の適用を若干緩めると近似解が得ら
れるので、その近似精度を検討したところ実用上十分の精度
を有し、かつ計算時間を1/10〜1/20に短縮できるこ
とが認められた。                   
 実験では、直径50?、短径10?、吃水39および20
?の楕円柱体を水深40?の箇所に設置した。波力の実験結
果は理論値よりもやや大き目であったが、入射波の波長およ
び波向による波力の変化の様相は理論値と良く一致し、理論
解の妥当性を実験的に裏付けた。            


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