港湾技研報告

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波浪の統計的性質に関する調査・解析

港湾技研報告 VOL.013 NO.01 1974.03

執筆者合田良実,永井康平
所属海洋水理部 (波浪研究室)

要旨

 現地波浪の表面波形記録として名古屋港92例(深海波相
当)および浅海域の高波79例、計171例を収集、解析し
た。また、シミュレーションによる模擬不規則波4種類の解
析を行ない、スペクトルとの関係を補足調査した。主要な結
果は次のとおり。                   
 まず、波形のサンプリング周期をスペクトルのピークの周
期の1/20以下にする必要がある。またRiceの理論に
よる平均周期の推定値は、実測値の0.83±0.07倍で
ある。波高の分布はスペクトルの形状にかかわりなくレーリ
ー分布で近似でき、H1/3≒4.0ηrmsの関係が成立
する。周期の代表値としてはT1/3が最も適当である。浅
海域においては、相対波高の増大についれて、skewne
ss、ηmax/Hmaxが増加し、Hmax/H1/3が
減少する。またT1/3Tの比が大きく、スペクトルでは高
周波側がf−4程度のものが多い。           
 以上のほか、波高の連の長さその他の統計量についての整
理結果も示されている。                


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