港湾技研報告

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ADI法による潮流と汚染拡散の数値計算−大阪湾に適用した場合について−

港湾技研報告 VOL.014 NO.01 1975.03

執筆者金子安雄,堀江毅,村上和男
所属海洋水理部 (海水汚染水理研究室)

要旨

 Leendertse、J.J.によって開発されたAI
D法による潮流および汚染拡散の数値計算法を大阪湾に適用
し、解の安定性、コリオリ力の効果や、粗度係数、拡散係数
の変更による効果の検討を行うとともに、これらの数値計算
結果を模型実験および現地実測値と対比してその再現性を検
討したものである。                  
 数値モデルは二次元単層であり、拡散物質は保存系である
。対象領域は現況地形(昭和46年)に限定し、潮汐、河川
流量、拡散物質、汚染負荷量などについては、比較の関係上
、模型実験条件と可能な限り同一になるようにしている。 
 計算の結果、コリオリ力の効果は小さく、拡散係数も10
〜10−2?/secの範囲では濃度分布の相異は微小であ
ること、さらに、潮位、潮流の再現性は良好であるが、拡散
計算では、湾奥の汚染源から西、南沿岸方向への拡散が、模
型実験の場合よりも促進されること等が明らかになった。 


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