港湾技研報告

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矩形断面浮体の波浪動揺に関する研究

港湾技研報告 VOL.014 NO.02 1975.06

執筆者木原力,轟正彦
所属水工部 (高潮津波研究室)

要旨

 本研究は波による矩形浮体の波浪揺に関する理論値が妥当
なものであるか否かを自由浮体に関する実験値と比較するこ
とにより検討したものである。             
 実験は水路において入射波周期を1.6秒から3.3秒ま
で0.1秒間隔に変化させ、浮体の水平、鉛直、回転運動の
振幅を測定した。一方、理論計算としては、速度ポテンシャ
ルを用いた解析解および差分方程式による浮体動揺逐次計算
により浮体運動の各振幅を求めた。           
 実験値と理論値を比較することにより、一般に理論値は浮
体の回転振幅が大きくなる入射波周期のもとで、実験値と定
量的にかなり異なる結果が得られた。これは、浮体運動に関
する理論を導くに際し、浮体の回転変位を微小と仮定してい
ることに起因する。                  
 また浮体の波浪動揺による変位を考慮して遂次計算を行う
ことにより、水平変位は往復運動に加え漂流が生じる。そこ
で、計算において漂流が生じる原因を明らかにした。   


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