港湾技研報告

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石灰・セメント系安定処理土の基本的特性に関する研究(第2報)

港湾技研報告 VOL.019 NO.01 1980.03

執筆者寺師昌明,田中洋行,光本司,新留雄二,本間定吉
所属土質部 地盤改良研究室

要旨

 前報に引き続いて,深層混合処理工法を実施して得られる
石灰・セメント安定処理土の基本的特性を検討する。石灰・
セメント安定処理の原理を紹介し,セメント安定処理効果に
影響する要因は石灰安定処理の場合と同様であること,一軸
圧縮特性や圧縮特性も石灰・セメント安定処理土で殆んど相
違のないことを示している。一連の間接的引張試験,三軸圧
縮試験から,安定処理土の引張強度は一軸圧縮強度の15%
程度で,低拘束圧下では脆性材料として挙動すること,非圧
密非排水条件ではΦu=0材料と考えて良いこと,そしてせ
ん断強度の歪速度依存性は通常の粘性土なみに小さいことを
示している。また有効拘束圧が圧密降伏応力に比べて相当小
さい場合にも安定処理土は負のダイレイタンシー傾向を示す
ことを見出した。これは過圧密比の大きな過圧密粘土や軟岩
にも認められず、間隙比の大きなまま固結した安定処理土に
特有な性質と考えられる。


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