港湾技研報告

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けい留中の大型タンカーの衝突力

港湾技研報告 VOL.019 NO.02 1980.06

執筆者上田茂,佐藤喜一
所属構造部 海洋構造研究室

要旨

 けい留中の大型タンカーが,波や風の作用を受けて動揺し
,ドルフィンに繰返し衝突する際の衝突力を理論的に求めた
。また,現地観測を実施し,計算値と実測値との比較を行い
,両者がよく一致することを確かめた。         
 さらに,実測値を解析して,防舷材およびドルフィンの変
形量と風波との関係について調べ,(1)風速が20m/s
以下では,けい留船舶の衝突力には波の影響が大きく,とく
に周期10秒以上の波に顕著であること,(2)けい留船舶
はけい留系の固有周期が卓越する運動を行っていること,(
3)けい留施設および防舷材の変形量の度数分布曲線はレー
リー分布に従い,有義値と最大値との関係はほぼYmax=
(1.5〜1.6)Y1/3であること,(4)けい留中の
船舶が動揺する場合の左右動(スウェイ)に対する仮想質量
係数はほぼ1.7〜2.0としてよいことなどが明らかにな
った。


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