港湾技研報告

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マルチセルラーケーソンの水理特性に関する実験的研究

港湾技研報告 VOL.020 NO.02 1981.06

執筆者谷本勝利,原中祐人,富田英治,村永努,鈴村諭司
所属水工部 (防波堤研究室)

要旨

 大水深、大波浪条件においても適用性の高いケーソンとし
て開発されたマルチセルラーケーソンについて、その水理的
特性を実験的に明らかにし、安定性の検討および部材計算に
おける設計波力の算定法を検討した。このケーソンは、前面
に上・中・下段の曲がり斜面壁を有し、これらの曲がり斜面
壁の間の中空部がケーソンの前面と天端部半部に開口してい
るところに構造的な特徴をもっている。実施した実験の種類
は以下の通りである。                 
 (1)反射および伝達波実験             
 (2)全波力および滑動実験             
 (3)部材波力実験                 
 マルチセルラーケーソンは、軽量小型のケーソンでありな
がら高い耐波安定性を有することが明らかとなった。消波型
とすることにより、波の反射率を消波ブロック被覆堤と同程
度まで小さくすることができる。


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