港湾技研報告

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螢光砂を用いた砕波帯内における局所的砂移動の観測

港湾技研報告 VOL.020 NO.02 1981.06

執筆者灘岡和夫,田中則男,加藤一正
所属水工部 (漂砂研究室)

要旨

 局所的砂移動の観測方法として、螢光砂を点源として投入
し、その回りの半径10m程度の円周上の16等分点上で一
定時間々隔でコアサンブルを採取する方法について述べた。
投入点付近には電磁流速計を設置し、それより得られた波や
流れ等の外力特性量と螢光砂の移動特性の関係等について詳
細に検討した。主な結論を以下に示す。         
1)波の存在に基づく波の進行方向への砂粒子の平均移動速
度は、波動に伴う流速変動のskewnessと密接に関連
する。                        
2)平均流方向への砂粒子の平均移動速度は、平均流速の1
〜2%程度である。                  
3)混合層厚は、波高の約8%程度である。ただし、リップ
ルが存在する場合には混合層厚はさらに増大する。    
4)螢光砂の埋設過程では、数分以下の時間スペースでかな
りの規模の鉛直混合が介在する。            
5)本調査方法による測定データから局所的漂砂量を算定す
る方法を示した。


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