港湾技研報告

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地震動の多点同時観測に基づくパイプラインの応力の検討

港湾技研報告 VOL.020 NO.04 1981.12

執筆者土田肇,南兼一郎,清宮理,倉田栄一,西澤英雄
所属構造部

要旨

 港湾技術研究所は羽田空港で延長2500mの測線上に5
00m間隔で6地点に地震計(換震器)を設置し、地震動の
多点同時観測を実施している。解析では測線に沿ってパイプ
ラインが埋設されていると仮定し、加速度記録を積分して得
られた変位値から、時刻毎の測線の変位の分布を形を求めた
。パイプラインの変形を測線の変形と等しいと仮定して、パ
イプのひずみおよび応力を計算し、変位法に基づく既往の設
計法(石油パイプライン事業法に基づく省令、告示およびB
ART・衣浦法)から得られた値と比較した。その結果、地
表層の土質が一様で層厚が一定と考えられる場所では、石油
パイプライン事業法に基づく省令、告示により計算したパイ
プの軸方向応力度が観測に基づいて計算した値の4倍以上と
なることおよびその原因を明らかにした。検討の結果から石
油パイプライン事業法に基づく省令、告示の耐震設計法には
、まだ検討の余地があることが判明した。


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