港湾技研報告

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係船岸におけるたわみ性控え工の設計に関する研究(第2報)−実験的考察−

港湾技研報告 VOL.021 NO.01 1982.03

執筆者松並仁茂,吉田行秀
所属設計基準部

要旨

 港湾の技術基準では、係船岸のたわみ性控え工の位置は、
杭の曲げモーメント第1零点lm1を用いて、杭の前面に杭
頭からlm1/3の深さより発進する受働すべり面と壁体背
後の主働すべり面の交差位置をとおる水平面を仮想地表面と
し、この面がタイロッドの上側にくるよう定められている。
これは久保らの実験的研究を参考にして定めた設計基準であ
るが、実験は地表面杭についてのみ行われ、地中埋設杭につ
いては行われなかった。ここでは、この点に着目し、係船岸
の模型実験によって、地中に埋設されているたわみ性控え工
の挙動を確認することにした。その結果、?地中埋設杭は基
本的には地表面杭と同様な特性を示すが、土かぶり厚さの影
響は顕著であった。                  
 ?提案方式と実験値を比較したが、有効長を特性長の3倍
とするときより5倍とするときの方が、よく一致することが
確かめられた。以上により、提案方式は地中埋設杭に対して
有効な算定方式であることがかった。


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