港湾技研報告

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直立消波ケーソンの反射率に関する理論及び実験的研究

港湾技研報告 VOL.021 NO.03 1982.09

執筆者谷本勝利,吉本靖俊
所属水工部 (防波堤研究室)

要旨

 直立消波ケーソンの例として縦スリットケーソンをとりあ
げ、規則波が直角に入射したときの反射率に及ぼす各種要因
の影響を考察したものである。             
 まず、消波ケーソンの水理性に対する一般式を求め、各種
要因の影響を比較的簡単なかたちで把握できるように近似理
論を展開し、反射率の理論式を導いた。そして、実験により
理論式中の含まれる損失係数と有効慣性長を定式化した。こ
れを用いた反射率の計算値と実験値の相関係数は0.907
であり、全実験データの70%は絶対値で計算値±0.1の
範囲に入っている。                  
 反射率に最も影響を与える要因は、遊水室内の波長に対す
る相対遊水室幅で有り、この最適値は入射波の相対水深、透
過壁の深さ、遊水室幅により決まる。その他、透過壁の開口
比が重要で、最適開口比は、透過壁の深さが全面水深より浅
くなるにしたがって大きくなる。                        


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