港湾技研報告

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根入れ鋼板セルの耐震性に関する実験的研究

港湾技研報告 VOL.021 NO.03 1982.09

執筆者野田節男,北澤壮介,飯田毅,森信夫,田淵博
所属構造部 (耐震構造研究室)

要旨

 根入れ鋼板セルの耐震性を明らかにするために、直径1m
、支持地盤面上の高さ1m、根入れ比(根入れ長/支持地盤
面上のセル高さ)0、1/4,1/2,の3連セル護岸に対
する振動実験を行い,以下の結果を得た。        
1)強震動を受けたときのセルの外観上の挙動は剛体的であ
り、ロッキング振動が卓越している。また、護岸の安定性に
及ぼす根入れの効果は顕著である。           
2)裏埋土圧合力は、現行設計法による地震時主働土圧合力
より小さい。根入れ部前壁土圧は、支持地盤表面付近で最大
となる逆三角形分布を示し、その合力は地震時受働土圧合力
に比べて非常に大きい。                
3)セルの慣性力に寄与するセルの質量は見掛け上、加速度
の増加ととに減少し、この見掛けの質量の減少を表す実験式
を得た。                       
4)地盤をばねに置換する計算法による結果は、セルの変位
や土圧の実測値とほぼ一致したことから、この方法は根入れ
鋼板セルの地震安定性を適切に評価できる。       


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