港湾技研報告

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鋼矢板壁の透水実験

港湾技研報告 VOL.021 NO.04 1982.12

執筆者荘司喜博,粂田政治,冨田幸晴
所属土質部 基礎工研究室

要旨

 鋼矢板継手部の透水に関する基本的特性を把握するための
室内実験を行った。内容は、?型鋼矢板(ラカワナ型継手)
を加工した矢板壁の背後に水圧をかけ、継手部からの流出量
と矢板壁前後の圧力水頭を測定するものである。実験ケース
は、緊張の程度の異なる継手状態と、砂詰めの有無など矢板
壁前後の異なった状態を組み合わせたものである。    
 実験結果では、継手単位長さ当たりの流出量qは、q=K
・hn(h;継手前後の圧力水頭差、K、n;係数)で表現
でき、継手部の砂詰まりの有無によって、それぞれn≒1.
0,0.5であった。この結果は、継手部を狭水路とみなし
て水理学的に説明できる。又、実用的には、n=1.0,0
.5として取扱えることがわかった.さらに、以上の結果を
ふまえて実際の透水計算における矢板壁の取扱いについて考
察した。                       


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