港湾技研報告

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深層混合処理工法による改良地盤の地震時挙動

港湾技研報告 VOL.021 NO.04 1982.12

執筆者稲富隆昌,風間基樹,今村俊博
所属構造部 (振動研究室)

要旨

 軟弱地盤の改良工法として深層混合処理工法が開発された
。同工法による改良地盤の地震時挙動の実態については、十
分に解明されていないのが実情である。そこで、横浜港大黒
埠頭の同工法による改良地盤において地震観測を行い、改良
地盤の振動特性を検討した。また、土の非線形特性を等価線
形化手法であらわした有限要素法プログラムを用いて改良地
盤の地震応答計算を行い、計算値と観測値を比較した。この
結果、改良地盤は剛体として挙動し、改良地盤直下の砂地盤
と同じ振動をすることが明らかとなった。改良地盤の最大加
速度は改良地盤から遠く離れた粘性土地盤の最大加速度に比
べて小さい。改良地盤と粘性土地盤の振動には明瞭な位相特
性があった。また、地震応答計算結果は、観測結果とほぼ一
致し、本計算手法は改良地盤の振動性状を解析できる有用な
手法であることがわかった。              


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