港湾技研報告

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遠距離を伝播してきたうねりのスペクトルと波の連なりの解析(欧文)

港湾技研報告 VOL.022 NO.01 1983.03

執筆者合田良実
所属水工部

要旨

 約9000?を伝播してきたうねりの波形記録49例を解
析した。この記録は、波の連なりの現象が顕著であり、中央
波高を越える波高の連の平均長が3〜6に達する。また、相
隣り会う波高間の相関係数は0.5〜0.8と高い。波高の
連長の確率分布は、この相関係数を考慮した木村の理論とほ
ぼ一致する。なお、この相関係数は波のスペクトルの尖鋭度
パラメータと密接な関係にある。            
 FunkeとMansardの提案した平滑化波エネルギ
ー時間曲線の概念は波高の連と等価であり、またGroup
iness Factorは波の連なりの長さとの相関が認
められない。                     
 このうねりのスペクトルはピークが非常に鋭いことが特徴
である。浅海域における成分波間の非線型干渉によって顕著
な2次ピークが発生しているが、主ピークは独立な線型成分
波で構成されていることが確認される。波の連なりは、スペ
クトルのピークの尖鋭度によって支配される線型な現象であ
ることが検証された。                 


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