港湾技研報告

一覧へ戻る

超音波流速計による潮流観測と水平・鉛直拡散係数の算定

港湾技研報告 VOL.022 NO.02 1983.06

執筆者村上和男,森川雅行
所属海洋水理部 (海水汚染水理研究室)

要旨

 本報告は、大阪湾泉南沖に設置された潮流観測塔において
、3方向の超音波流速計を用いて潮流の連続観測を実施し、
潮流の調和定数を算定するとともに潮流場における水平・鉛
直拡散係数の算定を行ったものである。         
 本調査の結果、大阪湾の潮流はM潮が卓越している。また
恒流は4?/s程度の南西流を示している。オイラー流の乱
れ及び自己相関係数より求めた水平拡散係数は、潮流を乱れ
とみなした場合に(3〜6)×10?/s、潮流とみなした
場合に(1〜3)×10?/sであった。観測データより潮
流成分を除去する方法は、フーリエ級数展開による6時間以
上のすべての長周期成分を差し引く方法を採用した。同様の
方法による鉛直拡散係数の算定を行い、(13〜15m2/
sの結果を得た。鉛直拡散係数については、水深方向の拡散
時間を考慮して、2時間以上の長周期成分を除去している。


一覧へ戻る

お問い合わせはkikaku@ysk.nilim.go.jpまでお願いします。

(C)Copyright 1996-2007 Nationnal Institute for Land and Infastructure Management(NILIM)
No reproduction or republication without permission.