港湾技研報告

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集中腐食に対する電気防食の適用性

港湾技研報告 VOL.022 NO.02 1983.06

執筆者善一章,阿部正美
所属構造部

要旨

 現地における腐食調査の結果、港湾鋼構造物の腐食傾向の
一つとして、平均干潮面直下部に腐食が集中するケースのあ
ることがわかった。集中腐食の発生は鋼構造物にとって危険
であるので、集中腐食に対する電気防食の適用性及び防食効
果を野外実験水槽で検討した。このほか、現地において鋼管
杭の電防試験を行った。                
 実験の結果、以下のことがわかった。         
 (1) 集中腐食に対する電気防食の防食率は97%以上
    あった。                   
 (2) 潮位間の防食電流密度は、海水中の防食電流密度
    (標準値)より大きかった。したがって、所要防食
    電流の算出は潮位間についても行うことが望まれる
    。                      
 (3) 潮位間を被覆することは防食電流の節域に有効で
    ある。                    
 (4) 発錆鋼材に電気防食を適用したとき、さび層の還
    元電流が一時的に必要であった。        


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