港湾技研報告

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矢板壁の控え直杭に関する実験的研究

港湾技研報告 VOL.022 NO.04 1983.12

執筆者高橋邦夫,荘司喜博
所属土質部

要旨

 矢板のたわみ性控え工としての控え直杭の抵抗評価につい
ては、地震の被災例調査等から、そのたわみが設計よりも大
きいという指摘がされていた。そこで、現在の設計法の根拠
となっている久保等の実験的研究及びその設計への応用につ
いて問題点を検討し、久保等の実験よりも現実に近い形の模
型実験を行った。すなわち、実際と同様、控え直杭及びタイ
ロッドが地中に埋っているモデルを用い、条件として土被り
厚さ、壁と杭の距離等を変えた19ケースの実験である。そ
の結果に港研方式杭の横抵抗理論を適用して解析し、設計へ
の応用法を検討した結果、矢板壁の控え直杭に対しても同理
論があてはまる事、S型地盤中の杭とした解析には無理があ
り、横抵抗定数のとり方によっては現在の設計法に問題があ
ること、C型地盤中の杭として解析した方が合理的であるこ
と、最も現実に近いモデルは台形分布の横抵抗定数を仮定し
た場合であること等がわかった。            


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