港湾技研報告

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砂れん上の底質の浮遊過程を考慮した漂砂観測法に関する実験的研究

港湾技研報告 VOL.024 NO.02 1985.06

執筆者入江功,寺崎賢次,加藤一正
所属水工部 (漂砂研究室)

要旨

 室内実験により漂砂の定量的測定法を検討した。先ず、波
による浮遊砂の濃度分布特性について、特に底面の砂れん近
傍に重点を置いて調べた。次に水路内の波の進行方向に定常
流を加え、浮遊漂砂量の測定法について検討した。岸沖方向
の漂砂においては、底面の砂れん頂部より砂れんの波高程度
だけ上の位置より上方の領域では、浮遊砂濃度の時間平均値
と平均流速の積で浮遊砂量が求まるが、それより下方の領域
ではこれが困難であった。一方、沿岸方向の漂砂については
、水面から底面までの浮遊砂濃度分布の表示法が明らかにな
ったので、これに沿岸方向の平均流を掛け合わせることによ
り漂砂量が求められるという結論に達した。       
 以上の室内実験と、既往の漂砂観測法の事例を踏まえて、
現地用の漂砂量測定装置を試作した。          


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