港湾技研報告

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底質CODの測定における前処理と加熱処理

港湾技研報告 VOL.024 NO.03 1985.09

執筆者堀江毅,関根好幸
所属海洋水理部 (主任研究官)

要旨

 底質CODの測定に際し、供試底泥の前処理や分析操作段
階の加熱処理などにおける測得値に影響する要因を実験的に
検討した。まず、底質CODをより正確に測定するためには
現行の加熱時間15分では不十分であり、これを30分以上
にまで延長することが望ましいことを示した。また、加熱前
の常温放置時間についてはそれほど厳密に統一することを要
しないのに対し、加熱後では加熱時間の設定が不十分である
と測得値に影響することが明らかになった。一方、試料底泥
の含水比は乾泥重量や取扱いやすさを考えて適当な値となる
よう調整する必要があることを示した。試料底泥の脱水方法
については空気との接触による酸化の機会の少ないことから
も遠心分離による方法が好ましいことを指摘した。また、乾
泥重量の差異に対しては、乾泥重量とチオ硫酸ナトリウム溶
液滴定量の関係から導かれる一次式より仕意乾泥重量(たと
えば1g)についての安定したCODの補正値が得られた。


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