港湾技研報告

一覧へ戻る

深層混合処理工法による浮き型改良地盤の地震時挙動

港湾技研報告 VOL.025 NO.04 1986.12

執筆者稲富隆昌,風間基樹,大塚幸治
所属構造部 (振動研究室)

要旨

 本報告では、横浜港大黒埠頭−12m岸壁の第2バースの
浮き型改良地盤で実施されている地震観測の結果を報告する
ものである。浮き型改良地盤は、海底面(−12m)から−
49mまでの粘土層を、幅57mの幅でブロック状に改良し
た地盤である。おもな結果は、以下のとおりである。(1)
原地盤の加速度分布は、2次、3次の振動形分布を示し、原
地盤に改良地盤の応答を仰制する制震作用が現れていた。(
2)浮き型改良地盤は、低振動数領域では、原地盤と同一挙
動を示すが、振動数領域が高くなると原地盤と異なった挙動
を示す。(3)改良地盤の上下最大加速度は、水平最大加速
度とほぼ同じであった。(4)改良地盤の運動の大部分は、
並進運動が卓越しているが、上下成分に関しては、回転運動
による影響もあることがわかった。(5)土の材料非線形性
を等価線形化手法で表す有限要素法プログラムは、観測結果
をよく再現できる。                  


一覧へ戻る

お問い合わせはkikaku@ysk.nilim.go.jpまでお願いします。

(C)Copyright 1996-2007 Nationnal Institute for Land and Infastructure Management(NILIM)
No reproduction or republication without permission.