港湾技研報告

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偏心傾斜荷重を受ける高マウンド上の浅基礎の支持力(欧文)

港湾技研報告 VOL.026 NO.02 1987.06

執筆者寺師昌明,北詰昌樹
所属土質部 地盤改良研究室

要旨

 大水深下の捨石混成堤の建設に当たっては、堤体重量と波
力の作用下にマウンド内で支持力破壊の生ずる可能性がある
。本報告では、このような現象を念頭に偏心傾斜荷重下の高
マウンド上の浅基礎の支持力を検討した。        
 一連の遠心力載荷実験によって得られた破壊時の荷重(鉛
直荷重成分V、水平荷重成分H、モーメントM)はV−H−
M空間でV軸を中心とする葉巻状の破壊曲面を構成する。破
壊時の基礎の挙動は、低い鉛直荷重レベルでは水平変位が卓
越し滑動に近い破壊のモードとなり、高い鉛直荷重レベルで
は鉛直変位が卓越する支持力破壊のモードとなる。実験結果
を代表的な三種の円形すべり計算法で解析すると、摩擦円法
と簡易ビショップ法は適切な内部摩擦角の選定で上述の破壊
曲線を説明できる。しかし、フェレニウス法は鉛直成分に対
しては過少な、水平成分に関しては過大な(いびつな)破壊
曲線を与えるため、この様な条件下の設計には適用できない
ことがわかった。                   


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