港湾技研報告

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湧昇流を発生させるための水中設置構造物背後の流れと乱れ特性

港湾技研報告 VOL.026 NO.02 1987.06

執筆者鶴谷広一,松延嘉國,惟住智昭,柳嶋慎一
所属海洋水理部 (水理研究室)

要旨

 水中に設置された構造物の背後にできる後流域の流れと乱
れの特性を調べるために、長さ28.5m、幅1.5mの測
定部をもつ長水路を使い実験を行った。模型は、高さの異な
る逆T型模型2種類、捨石マウンド型模型1種類の合計3種
類について、流速を2種類に変化させた。流速の測定には2
成分偏光方式のレーザー・ドップラー流速計を使い、水平と
鉛直方向2成分の同時計測を行った。          
 再付着点と模型高さの比は、逆T型模型で約10であり、
これは模型高さ、流速条件の違いによってほとんど変わらな
かった。また、捨石マウンド型では反流域はかなり狭くなり
、その比は7程度であった。              
 その他、乱れ強度の分布、レイノルズ応力の細部について
調べ、レイノルズ応力は主流域、混合域、反流域でその性質
が異なることがわかった。また、自己相関系数から拡散係数
を水平方向と鉛直方向それぞれについて求め、構造物背後で
100〜1000倍大きくなることを見いだした。    


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