港湾技研報告

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サーペント型造波機による発生波の特性に関する実験−大水深海洋構造物実験場内の切れ波造波装置−

港湾技研報告 VOL.026 NO.03 1987.09

執筆者高山知司,平石哲也
所属海洋水理部 (波浪研究室)

要旨

 実際の海の波は、波峯線が短く切れた“切れ波”であり、
“多方向不規則波”とも呼ばれている。多方向不規則波を造
波する装置としてサーペント型造波装置が開発されている。
本報告は、当所大水深海洋構造物実験場に設置されたサーペ
ント型造波機で造波される多方向不規則波の特性について実
験で検討したものである。               
 実験では、波高計アレイと波高計流速計の組み合わせによ
って水面波形と流速変動を測定し、測定データを解析して波
高、周期、方向スペクトルを求めた。          
 実験の結果、波向が造波板列に対して直角方向ではない単
一方向不規則波を造波した場合、波のエネルギーが設定した
波向以外の方向へも分布することが判明した。また、サーペ
ント型造波機によって発生した多方向不規則波は、造波信号
作成時に目標とした方向集中度が異なっていても、ほぼ同程
度の方向集中度を持つ多方向不規則波となることが明らかと
なった。                       


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