港湾技研報告

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海域底泥の改良による生態系と水質の改善効果予測の数値解法(欧文)

港湾技研報告 VOL.026 NO.05 1987.12

執筆者堀江毅
所属海洋水理部 (主任研究官)

要旨

 汚染海域の浄化対策による水質・底質浄化効果、および、
生物の回復効果を予測するため、従来のモデル−すなわち、
海水の流れ、拡散、沈降に伴う物質輸送、有機物の生産と分
解、溶出などの過程を取り込んだモデル−に対して、さらに
、動物プラクトン、底生生物、底魚、付着生物(カキ)等の
生物過程を加え、底質処理のほか、海域の浄化対策による浄
化効果を生物の活性、現存量の増加等の生物学的な面からの
効果と合わせ評価することのできるモデルを開発した。この
モデルを呉湾を対象とした1ボックス、11層モデルに適用
した結果、リン酸態リン、溶存酸素については季節変化を含
め再現性は良好であった。植物プラクトンと底生生物とは、
年平均的な現存量はほぼ再現された。しかし、6月付近にみ
られる植物プラクトンのピーク値の再現にはなお検討の余地
が残された。動物プラクトンについては、12〜2月におい
て計算値が上回った。                 


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