港湾技研報告

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大水深混成堤の耐波安定性に関する研究(第1報)−台形型直立部に働く波力および滑動安定性−

港湾技研報告 VOL.027 NO.01 1988.03

執筆者谷本勝利,木村克俊,宮崎啓司
所属水工部 (防波堤研究室)

要旨

 水深60mでの大水深混成防波堤を対象として、直立部に
働く波力および滑動安定性に関する実験(模型縮尺1/40
)を行い、その結果を理論計算と対比しつつ考察した。直立
部は下部が台形、上部に二重横スリットの消波部を有した変
形ケーソンで、底面水深は現地で−27mである。実験では
このほかケーソンの前後を逆にして波の入射側に消波部のな
い構造も対象とした。                 
 大水深重複波条件の最大の特徴は波の谷のときの負の波力
が大きいことである。本報告ではこれを規則波、不規則波実
験での測定波圧や有限振幅重複波理論に基づく計算結果で示
すとともに、滑動実験によって実際にケーソンが前後に揺ら
れることを示した。さらに、剛マウンドを仮定した滑動モデ
ルによる計算を行って,滑動量の定量的評価においては波力
の時間波形,越波による波力等が重要であることを示した。


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