港湾技研報告

一覧へ戻る

一軸圧縮強度のばらつきとその要因について

港湾技研報告 VOL.027 NO.01 1988.03

執筆者土田孝,小林正樹,山川匠,平良聡
所属土質部

要旨

 一軸圧縮強度のばらつきの要因を調べるため同一の地盤で
異なる調査者によって行われた土質調査事例を解析した。ま
た、ばらつきの要因として従来あまり考慮されなかったクラ
ックの影響を調べるため一連の室内試験を行った。これらの
結果、次のような結論が得られた。           
(1)東京湾と大阪湾のほぼ均一な調査者によって実施され
  た土質調査事例を解析した結果、試料採取時の乱れ方に
  起因すると考えられるquの差が認められた。    
(2)東京湾の事例に関してはquの差と変形係数E50の
  差との対応がみられ、E50を用いた補正法によってq
  uの差は縮小する。大阪湾の事例についてはquの差と
  E50の差はあまり対応しない。          
(3)乱れによるquの低下とE50が対応しない原因の一
  一つとして資料採取時に生ずるクラックの影響が考えら
  れる。人工的にクラックを与えた粘土資料の一軸圧縮試
  験結果から,供試体中にくらっくがある場合のquの低
  下はE50にあまり関連しないことがわかった。   
(4)粘土試料の乱れは「練り返し型」と「クラック型]に


一覧へ戻る

お問い合わせはkikaku@ysk.nilim.go.jpまでお願いします。

(C)Copyright 1996-2007 Nationnal Institute for Land and Infastructure Management(NILIM)
No reproduction or republication without permission.