港湾技研報告

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剛基礎上の重力式係船岸の地震時滑動量推定手法の実験的研究

港湾技研報告 VOL.027 NO.02 1988.06

執筆者上部達生,守屋正平,工藤勝己
所属構造部 地震防災研究室

要旨

 重力式係船岸の地震時滑動変位量の推定手法を検討するた
めに、振動箱内の床上に砂で裏込めしたケーソン模型を設置
し、水がある場合とない場合について振動実験を実施した。
実験結果によれば、ケーソン模型に作用する振動時の土圧合
力の測定値は、入力最大加速度の増加とともに増大するが、
ケーソン模型の滑動開始とともに減少し、滑動中はほぼ一定
値を示した。滑動開始時の土圧係数は、静止土圧係数に、物
部・岡部の地震時主働土圧係数とCoulombの主働土圧
係数の差を加えた値にほぼ一致した。滑動時の土圧係数は物
部・岡部の地震時主働土圧係数よりやや小さい値を示した。
実験結果を踏まえて二種類の地震時滑動変位量の推定手法(
剛体滑動モデルと有限要素モデル)を検討した。この二種類
の推定手法による滑動変位量の計算値は,水のない第1回目
の滑動にういては測定値とほぼ一致した。水のある場合の滑
動変位量の計算値は測定値よりやや大きい値を示した。  


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