港湾技研報告

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広天端幅潜堤による波浪変形と護岸越波流量の低減効果

港湾技研報告 VOL.027 NO.04 1988.12

執筆者高山知司,池田直太
所属水工部 波浪研究室

要旨

 広天端幅潜堤を設置すると、波は潜堤上で砕波し、波高を
大きく低減させて背後に伝達する。伝達した波は波高をほと
んど変化させることなく伝播し、水深の浅い地点に達すると
、再砕波し始め、波高を低下させる。再砕波による波高減少
は、一様勾配斜面に対する合田の算定式によって推定できる
。潜堤による伝達波高および水位上昇量に関して、実験結果
に基づく経験式を求めた。潜堤を設置することによって、潜
堤背後の長周期水面変動は小さくなることがわかった。  
 潜堤設置による護岸越波流量の低減効果は護岸設置水深に
よって変化し、護岸が潜堤伝達波高より浅い地点に設置にさ
れていると、ほとんどその効果は現われない。潜堤背後の波
高および水位上昇量の変化特性を考慮して、潜堤背後の護岸
越波流量の算定方法を提案した。            


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