港湾技研報告

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生石灰杭工法によって改良された地盤の特性

港湾技研報告 VOL.027 NO.04 1988.12

執筆者田中洋行,戸引勲
所属土質部 地盤調査研究室

要旨

 生石灰杭工法は生石灰の化学的反応を利用して地盤の含水
比を低下させ強度の増加をはかる軟弱地盤対策工法である。
東京国際空港沖合展開工事(第一期)の土留工事において生
石灰工法が使われた。本報告はこの工事で行われた調査結果
をもとに当工法によって改良された地盤の特性を明らかにし
たものである。                    
 主要な結論は以下の通りである。           
(1)含水比の低下を推定する従来の方式では石灰杭の膨張
率を用いているが、より基本的な値である消化後の石灰の比
重を使ったほうが調査結果をうまく説明できる。     
(2)含水比の低下を圧密圧力の増加に置き換えて強度増加
を求める現在の設計方法は有効であるが、石灰杭の急激な膨
張のために地盤が乱れるため,この影響を考慮した安全性が
必要となる。                     


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