港湾技研報告

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砕波帯内の底質粒度の変動特性−波崎海洋研究施設における現地調査−

港湾技研報告 VOL.029 NO.02 1990.06

執筆者加藤一正,柳嶋慎一,栗山善昭,磯上知良,村上裕幸,藤田誠
所属水工部 (漂砂研究室)

要旨

 本論文は、鹿島灘(茨城県)に面する砂浜海岸にある波崎
海洋研究施設(略称HORF)で15回にわたり岸沖方向1
0m間隔で底質を採取して得られたデータをもとに、砕波帯
内の底質の岸沖方向ふるい分けと底質粒度特性の変動の実態
を明らかにしたものである。得られた結論は以下のとおりで
ある。(1)底質の岸沖方向ふるい分けは時化時に生じ、中
央粒径はバー領域で0.18?、トラフ領域で0.6?、ス
テップ領域で0.3?となる。(2)堆積過程の底質特性の
変化は以下のとおりである。〔バー領域〕:常に小粒径砂(
中央粒径0.18?)である。〔トラフ領域〕:小粒径砂が
加わり、粒度分布は小粒径、大粒径のところにピークが存在
する双峰型となり、さらに堆積が進行すると小粒径だけの単
峰径だけの単峰径になる。[ステップ領域]:時化直後にス
テップ領域の沖側端に集中して現れる中粒径砂(中央粒径0
.3mm)は岸方向に移動する。


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