港湾技研報告

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粘性土の水平方向圧密係数の決定法

港湾技研報告 VOL.029 NO.02 1990.06

執筆者小林正樹,水上純一,土田孝
所属土質部 土性研究室

要旨

 軟弱地盤に対してバーチカルドレーン工法を用いて地盤改
良を行う場合、適切な沈下管理をするためには、粘土の水平
方向圧密係数を求める必要がある。しかし、室内での水平方
向圧密試験から得られる水平方向圧密係数chを用いると、
圧密速度を過大に評価してしまうとされている。     
 本報告では、従来の試験法、試験結果の整理法がもつ問題
点を明かにし、改良を加えた水平方向圧密試験装置を用いて
、不撹乱沖積粘性土に対して水平方向圧密試験を実施した。
ドレーン打設時の撹乱も考慮した試験も行った。試験結果に
対してFEMを用いた数値解析による検討を加えた。その結
果、沖積粘性土の水平方向圧密係数chは鉛直方向圧密係数
cvの2倍程度であるとの結論を得た。また、圧密係数に及
ぼす撹乱の影響は撹乱帯の範囲に依存し,水平方向圧密係数
は地盤改良前のほぼ2分の1から3分の2に低下することが
かった。


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