港湾技研報告

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海水を練り混ぜ水とした海洋コンクリートの耐久性に関する研究

港湾技研報告 VOL.029 NO.03 1990.09

執筆者福手勤,山本邦夫,浜田秀則
所属構造部 材料研究室

要旨

 本研究は、長期にわたって海水の作用を受ける鉄筋コンク
リートにおいて、練り混ぜ水として海水を使用することがコ
ンクリート中の鉄筋の腐食に及ぼす影響について把握するこ
とを目的として、海洋環境下にコンクリート供試体を20年
間暴露し、種々の評価試験を行ったものである。     
 検討の結果、材令20年程度の長期材令となると、練り混
ぜ水として海水を使用したコンクリートの強度特性、鉄筋の
腐食、およびコンクリート中の塩化物イオン量は、水道水を
練り混ぜ水として使用したコンクリートのものとほとんど変
わらないことが確認された。              
 したがって、長期にわたって海水の作用を受ける鉄筋コン
クリートにおいては、練り混ぜ水として海水を使用しても長
期的な耐久性に及ぼす影響は小さいと判断された。


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