港湾技研報告

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ひずみ空間における塑性論に基づくサイクリックモビリティーのモデル(欧文)

港湾技研報告 VOL.029 NO.04 1990.12

執筆者井合進,松永康男,亀岡知弘
所属構造部 地盤震動研究室

要旨

 本研究で提案したモデルはマルチメカニズム的な塑性論に
よるものである。その特徴は、マルチメカニズムの概念を、
ひずみ空間で定義された塑性論の枠組みの中でうまく利用し
て、砂の複雑な力学的機構を複数の一次元的な機構に分解す
る点にある。これにより、増分型の構成式のみならずこれを
積分した形の構成式が得られる。特に、非排水状態での有効
応力経路は、液状化フロントという概念を用いてモデル化さ
れる。ここに、液状化フロントとは、有効応力空間において
定義された一種の包絡線であり、これがサイクリックモビリ
ティーの進行に従って徐々に降伏線に近づくものとしている
。                          
 サイクリニックモビリティーの数値解析においては有効応
力経路が破壊線に近づくにつれて数値解析上の困難が発生す
ることが知られている。本研究では,サイクリックモビリテ
ィーの振興に従って徐々にひずみのスケールを拡大する方法
を導入することにより数値解析的な安定性を高めた方法を提
案した。


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