港湾技研報告

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遠地津波の外洋伝播計算

港湾技研報告 VOL.030 NO.01 1991.03

執筆者後藤智明
所属水工部 海洋エネルギー利用研究室

要旨

 日本沿岸に被災をもたらした遠地津波に1960年のチリ
津波がある.この津波より被った災害は死傷者が1,000
名以上であり,北海道から九州に至る太平洋岸一帯で家屋,
耕地,港湾および船舶などに大きな被害を被っている.  
 一般に,津波の現象のスケールが沿岸地形と同じ程度の大
きさであり,沿岸海域によりそれぞれ特性が大きく異なるの
が通常である.このような理由により津波防災対策には数値
シミュレーションが利用されている.遠地津波の数値計算は
,伝播距離が長いため,近地津波に比べ波数分散性が無視す
ることができなく,また数値計算上の誤差の累積に注意する
必要がある.このような遠地津波の伝播計算に関して支配方
程式の各項のオーダー比較と計算誤差解析などによる若干の
検討を行った結果,数値シミュレーションを所要の精度で行
うための条件に関する知見が得られたので報告する。


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